セルフイメージでビジネスの幅を広げる方法
自己啓発の分野でよく使われている「セルフイメージ」という言葉をご存じ
でしょうか?
「セルフイメージ」とは、自分が自分自身のことについてどう思っているか、
ということです。
自分に対する自己評価ということもできます。
人は、無意識のうちにセルフイメージに従った思考や行動をとってしまうもの
なので、セルフイメージを変えることによって行動を変えようというものです。
これ、あなたのビジネス自体にも応用できるのです。
自社のセルフイメージがビジネスの幅を決める
つまり、あなたが自分のビジネスをどう定義するかによって、その戦略が
変わってくるということです。
米国の例ですが、かつて旅客・貨物輸送の主役だった鉄道会社が、やがては
バスやトラック、航空会社にその座を奪われ、その多くが淘汰された時期が
ありました。
鉄道に代わる輸送手段が現れたとき、自分たちは「鉄道会社」だと考えていた
ことから、その流れに対応できなかったのですね。
もし、自らを「人や貨物を安全に運ぶ会社」だと考えていたなら、輸送手段に
こだわることなく、自らバスやトラックを利用することもできたでしょう。
仮に、八百屋さんが「野菜を通して人々に健康的な食生活を提供するお店」を
セルフイメージとして考えたなら、どうでしょうか?
お客さんに提供できるのは生野菜だけではなく、野菜を使ったちょっとした
料理やレシピ、野菜を長持ちさせる保存方法の知識など、もっと広がるはず
です。
また、近ごろは吉野家やすかいらーく系のファミリーレストランなどの外食店、
ミニストップの一部店舗では「ちょい飲み」需要の取り込みを積極的に行って
業績を伸ばしているという動きもあります。
これらの例も、自分たちを単に牛丼店やレストランと考えていたとしたら、
出てこなかった発想だと言えます。
セルフイメージを拡大するためのポイント
今現在、自分たちが扱っている商品やサービスに着目するのではなく、それが
お客さんにどんなベネフィット(利益)を提供できるのか。
そこから出発して考えることが、自らのビジネスに対するセルフイメージを
拡大するためのポイントとなります。
そして、そのような視点を持つことが、業態にとらわれない新たなサービスを
生み出すカギとなるのです。
ちょい飲み需要を徐々に奪われる形となってしまった居酒屋などが、今後どの
ような対応を行っていくのか注目されます。
もし、自分のビジネスを誰かが勝手に決めた業態という枠にとらわれて考える
としたら、ビジネスの幅もその枠を超えることはできません。
あなたのビジネスは、誰に対してどんな利益を提供するものでしょうか?
そこにビジネスの幅を広げるヒントがあるかも知れません。