社員が辞めない会社に共通する “エンゲージメントの仕組み” とは?

「採用しても、すぐに辞めてしまう・・・」
「社員が定着せず、教育コストばかりかかる」
「給料を上げるだけでは、長く続かない」
こうした悩みは、多くの中小企業が抱えています。
そこで注目されているのが “社員エンゲージメント”。
エンゲージメントとは、社員が会社や仕事に愛着や誇りを持ち、自発的に貢献したいと思う気持ちのこと。
そして、社員が辞めない会社には、このエンゲージメントを高める仕組みが必ず存在します。
エンゲージメントが高い会社の共通点
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理念や目的が “自分ごと” になっている
→ 「この会社の方向性に共感できる」と思える -
上司との信頼関係がある
→ 「自分の声を聴いてくれる」「相談できる」と感じられる -
成長の実感がある
→ 新しいことを任せてもらえる、学べる機会がある -
仲間とのつながりが強い
→ チームで協力し合える雰囲気がある -
成果をきちんと認めてもらえる
→ 頑張りが見える形で評価される
エンゲージメントを高める “5つの仕組み”
① 理念を語り合う仕組み
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朝礼や会議で「理念に沿った行動」を共有する時間を持つ
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社長が繰り返し「なぜこの理念なのか」を語る
👉 社員が “会社の目的” と “自分の仕事” を結びつけられるようになる
② 1on1や対話の仕組み
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月1回の1on1で「最近どう?」を聴く
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チームミーティングで「困っていること」を共有
👉 「自分の声が経営に届いている」と感じられる
③ 小さな挑戦を任せる仕組み
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改善提案や小プロジェクトを現場リーダーに任せる
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成果より「挑戦した」ことを評価する
👉 社員が「成長の機会がある」と実感できる
④ つながりを育む仕組み
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月1回の “感謝を伝える場” をつくる
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他部署を巻き込む改善活動を実施する
👉 仲間同士の絆が強まり、「この会社で働きたい」と思える
⑤ 承認とフィードバックの仕組み
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社長や上司が「ありがとう」を日常の口ぐせに
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社員同士で称賛する「Good Jobカード」を導入
👉 承認が積み重なることで「自分の存在価値」を実感できる
実践事例:ある町工場の取り組み
社員15名の金属加工会社では、離職率が高いのが悩みでした。
そこで取り入れたのが 「理念に沿った行動発表」+「1on1の定着」。
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毎月の全体会議で「今月、理念に沿ったと思う出来事」を社員が発表
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上司は月1回、部下と15分の対話を行い、「ありがとう」とフィードバック
半年後には、離職率がゼロに。
さらに、若手社員から改善提案が自然に出るようになり、会社の雰囲気が前向きに変化しました。
まとめ:“辞めない会社” はエンゲージメントでつくられる
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給与や福利厚生だけでは、人は長く続きません
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「共感できる目的」「信頼関係」「成長の実感」「仲間のつながり」「承認」
・・・この5つの仕組みが、エンゲージメントを支えます
社員が「ここで働きたい」と思える仕組みを、一歩ずつ整えていきましょう。